◇ ギフライス、生産者らと一体の県独自米「清流のめぐみ」に力

 ㈱ギフライス(岐阜県岐阜市、恩田喜弘社長)では、令和5年産から本格デビューした県産オリジナル米「清流のめぐみ」に力を入れている。県、生産者、卸が一体となって作りあげた新たなブランドだ。

 「清流のめぐみ」(岐系207号)は、県農業技術センターが「てんたかく」と「岐系125号」を交配した主食うるち。高温耐性と耐病性が高く、倒伏しづらい上、コシヒカリ並みの良食味が特徴。
 この特性を有望視したギフライスら米穀卸が、生産者らと連携して「オーダーメイド型米産地づくり研究会」を設立し、令和4年産から販売を開始。令和5年産では研究会を「『清流のめぐみ』産地づくり研究会」へ発展的に改組し、(農産物検査法上)「岐系207号」から「清流のめぐみ」に改名して本格デビューした。

 現在の「『清流のめぐみ』産地づくり研究会」は、県が事務局を務め、生産者22名、ギフライスら米穀卸2社、全農県本部、県農業会議で構成。岐阜県本巣市の農業生産法人アグリード㈱の安藤重治代表が座長を務めている。生産技術や品質の向上、販路開拓などの活動を通して、生産から販売まで一貫体制の構築に努めている。

 品種名は、関係者の間で募集した候補のなかから投票で決めたもので、県内を流れる木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)の〝清流〟で育った「おいしいお米」を〝めぐみ〟と表現。「若手農業者が産地づくりに挑戦し、岐阜から全国に自慢できる品種にする」想いも込められているとか。
 米袋は、水稲生産を学ぶ地元の農業高校2校(岐阜農林高校、大垣養老高校)の生徒から募集した原画を基にしている。
 令和6年産では、前年比およそ2割増にあたる31~32haを作付ける計画だ。県の特産米として徐々に浸透しつつあり、もちろん全米販の通販サイト「ごはん彩々」でも販売している。