◇ 9月POS、価格は前月並みも数量は減

 9月の小売価格(POSデータ)は、全POS取引平均価格(全体の加重平均)5㎏1,905円で、前月比+1円(+0.1%)とわずかながら続伸、前年同月比は10か月連続プラスの+97円(+5.3%)だった。全POS取引数量3,566tは、前月比▲113tだったものの、前年同月比+132tだった。ドラッグストアは相変わらず堅調で、全POS取引平均価格5㎏1,734円、前月比+30円、前年同月比+145円だった。農林水産省が11月14日、マンスリーレポート11月号のなかで明らかにしたもの。銘柄別に見ると、大きな動きがあるのは茨城コシで、前月比+181円の1,815円と急上昇。一方、山形はえぬきが前月比▲95円とやや大きめに下落している。
 農林水産省は同じPOSデータに基づきパックごはん(無菌包装米飯)の販売数量も公表しており、9月の販売数量は351精米t。前月比マイナスはほぼ例年通りの動きで、前年同月比は±0%だった。
 公表した小売価格は、㈱KSP-SPが提供するPOSデータに基づき、農林水産省が5㎏精米袋に換算して加重平均したもの。同データは全国の量販店およそ1,000店舗を網羅しているものの、比較的小規模な店舗が多く、店舗数にも変動があり、タイムラグが生じることもある。こうしたことに留意が必要ではあるが、細かな産地銘柄別の小売価格を知る手段としては唯一の存在となっている。

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