◇ アメリカ農務省見通し、米生産量・消費量ともに過去最高を維持

 世界の米(精米)の生産量は、中国、バングラデシュなどで単収・収穫面積ともに前年度より増加することに加え、インドでも収穫面積が前年度より増加することなどから、史上最高となる見通し。世界の消費量は、パキスタンで引き下げられたものの、フィリピンなどで引き上げられたことから、前月より上方修正され、史上最高となる見通し。世界の生産量は消費量を上回り、期末在庫量は前年度を上回る見通し。アメリカ農務省が公表した令和6/7年度(2024/25)需給見通し(6月13日、日本の農林水産省が翻訳公表)のなかで明らかになったもの。
 世界的な米の価格指標となっているBOT(タイ国家貿易取引委員会)による6月第1週のFOB価格(tあたり)は、662ドルだった。4月に入り、乾季米の市場への流入が続いていることから、一時590ドル台前半まで値を下げたものの、インドネシア政府が30万tの入札を公示し、そのうち11 万tをタイから5月末までに輸入することなどから値を上げ、4月下旬現在、610ドル台前半で推移。5月に入り、乾季米の収穫が終盤を迎えているものの、市場への流入が減速していることや、5月末までにインドネシアがタイから11万tを輸入することなどから値を上げ、5月下旬現在、660ドル台半ばで推移。