㈱サタケ(広島県東広島市、松本和久社長)は6月12日、業界初の「乾燥機遠隔監視サポートシステム」の開発に成功したと発表した。農研機構の安全性検査に合格(5月17日)したもので、年内に最終確認・評価後、来年のサポート開始をめざす。
RC(ライスセンター)やCE(カントリーエレベータ)といった共同乾燥調製施設では、乾燥作業が米収穫後の期間限定となるため、夜間作業や時間外労働を伴うことが多く、作業者や乾燥設備作業主任者(有資格者)などの人員不足や雇用経費の増大、労働条件の改善などが問題となっている。特に労働負荷の大きい夜間作業を軽減させるため、自宅などの現場以外から遠隔監視や無人運転が可能となるシステムが求められていた
こうした課題に応えたのが、㈱サタケが開発した「乾燥機遠隔監視サポートシステム」で、その特徴は以下の通り。
△遠隔地から乾燥機運転状態がリアルタイムで確認可能
△異常発生時に客先のオペレータ、お客様サポートセンターに異常を通知。危険度に応じて乾燥機の自動停止やサタケサービスマンの現場急行などを行う
△サタケのお客様サポートセンターもリアルタイムで常時監視
△乾燥作業記録をクラウドサーバーに保存するため必要に応じてデータを取り出し可能
△複数施設の一括管理が可能
農研機構の安全性検査の結果、段階評価上位ランク「☆☆」に合格。来年にもカメラ、各種センサ、通信機能などを複合的に備えたシステム全体を正式発表し、サポート開始をめざす。また将来的には、「夜間無人運転」をめざすという。