◇ 静岡製機が新型食味分析計を発売

 静岡製機㈱(静岡県袋井市、鈴木直二郎社長)はこのほど、新型食味分析計「TMX-1」を発売した。
 開発コンセプトは、操作は「よりシンプルに」、測定は「より正確に」。

 ○ 7インチカラータッチパネルを採用……上位機種SREシリーズと同じ操作系を採用、通常操作画面ではボタンの数を極力減らし、シンプルな操作と見やすい画面構成を実現。サンプル測定ごと品種などサンプル情報の付加も可能。
 ○ 少量サンプルで測定可……サンプル投入は米(必要量80g)を入れたサンプルセルを装置にセットする手動方式。ただしセルにパッキングは不要。装置内でオーバーフローしたサンプルは、残米トレイに回収される。
 ○ ノイズによる測定誤差の低減……低コスト化のため分光器に(ポリクロメーター方式方式ではなく)モノクロメーター方式を採用。ただし、これだと光を透過しにくいサンプルだと測定精度が下がる恐れがある。これを回避するため、サンプルごとに露光時間を最適化することでノイズの低減をはかった。
 ○ 温度による測定誤差の低減……温度変化による影響を最小限に抑える機能と、温度センサーの搭載、温度変化を考慮した検量線を採用することで、温度変化の影響を受けやすい環境下でも安定した測定値を得ることが出来るようになった。
 ○ 10万件データ保存が可能……本体内蔵メモリに保存したデータは自動的に測定日ごと仕分けし保存。これにより測定日ごとの検索が可能になった。データはCSVで、USBポートから外部に出力できる。
 ○ 自動バイアス調整……上位機種であるSREシリーズ、SGEシリーズと同等の自動バイアス調整機能を搭載。専用の基準サンプルを調整モードで測定することで、自動的にバイアス調整できる。

【TMX-1概要】

測定対象玄米・精米(国産水稲うるち、※低アミロースを除く)
測定方式近赤外線透過式
測定項目水分、蛋白質、アミロース、脂肪酸度(玄米のみ)、スコア
測定範囲玄米/水分:12.0~16.0% 蛋白質:6.0~10.0%
   アミロース:15.0~20.0% 脂肪酸度:100gあたり10~25mgKOH
   スコア:50~100点
精米/水分:12.0~16.0% 蛋白質:5.0~10.0%
   アミロース:15.0~20.0% スコア:50~100点
測定時間約30秒(サンプルにより異なる)
試料温度10~35℃(結露なきこと)
使用環境①周囲温度:10~35℃(屋内、直射日光が当たらないこと)
②相対湿度:85%RH以下(結露なきこと)
消費電力AC100V±10V(50/60Hz) 60W
寸  法幅282㎜×高さ197㎜×奥行350㎜(セル、USB防塵カバー除く)
重  量約8.8㎏(本体のみ)
発  売令和5年(2023)10月中旬
小売価格212万円(税抜)