㈱クリスタルライス(東京都中央区、山村淳社長)は3月5日、令和5年産米の2月下期(16~末日)主要5銘柄の取引価格(関東着値、1等、包装代込み、税抜き)を公表した。それによると、秋田あきたこまちが7期連続伸にあたる前期比+230円で18,028円とアッサリ18,000円台に達したため、再び首位の座を奪還した。前期首位だった新潟一般コシヒカリは▲53円の17,885円と、むしろ後退している。
これらより1,000円下の居所でデッドヒートを続ける関東玉は、関東銘柄米+253円の16,479円を上回る上げ幅で関東コシヒカリが+262円の16,796円をつけ、わずかながら突き放しにかかっている。
2半期ぶりに再登場した宮城ひとめぼれは、1月下期比+294円の17,106円と、こちらもアッサリ17,000円台に乗せた。
今回公表の5銘柄のうち、前年同期と比較可能なのは、宮城ひとめ、秋田こまち、関東コシの3銘柄で、いずれも3,000円台の幅で前年同期を上回っている。こうしたことからして、もうそろそろ冷却材料が出て来てもよさそうなものだが、新潟一般コシという〝特殊商材〟を除けば、総体の上げ基調に止まる気配が見られない。少なくとも2月下期までは。ただスポット市場では、「高値玉が嫌気されている」、「高値でも必要玉なら買わざるを得ないが、それにも限界があり、必要玉そのものの絞り込みに入っている」との声もあがっており、冷却材料の登場が近いことを予感させている。