消費者庁は2月8日、いわゆる「糖質カット炊飯器」の販売業者4社に対し、景品表示法に基づく違反行為(優良誤認)が認められたとして措置命令を下したことを明らかにした。命令が下ったのは、㈱ニトリ(北海道札幌市、似鳥昭雄社長)、Areti㈱(東京都中央区、イープ・ゼン社長)、リソウジャパン㈱(東京都中央区、劉勇斌社長)、AINX㈱(東京都港区、佐井絵実社長)の4社。消費者庁はこの4社に対し事前に提出を求めた資料が、いずれも「当該表示の裏づけとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められないものだった」として、景表法違反の旨の周知徹底、再発防止策の策定などを求めている。
既報の通り、消費者庁所管の独立行政法人である国民生活センターは昨年3月15日付で、「糖質を低減できるとうたった電気炊飯器の実際」と題する調査結果を公表。このなかで、アイリスオーヤマ㈱製を除く4社の機種で、「謳われているほどの糖質低減効果を確認できなかった」としていた。
これを受けて4社のうち2社が昨年4月24日、表示の是正方針を公表。これを受けて消費者庁は昨年11月、4月の時点で是正方針を示さなかった㈱forty-four(東京都渋谷区、獅子内善雄代表)とソウイジャパン㈱(東京都品川区、劉斌代表)の2社と、3月時点では国民生活センターの調査対象外だった㈱EPEIOS JAPAN(東京都中央区、駒崎竹彦代表)とHR貿易㈱(東京都墨田区、叢琳代表)の2社の、計4社を対象に景品表示法違反で措置命令を下している(既報)。
今回、措置命令を下した4社は、この昨年11月に次ぐもの。ただしAINX㈱だけは、昨年3月の国民生活センター調べで「謳われているほどの糖質低減効果を確認できなかった」と名指しされた社に含まれている。