㈱神明ホールディングス(兵庫県神戸市)の藤尾益雄社長はこのほど、新たな農業生産法人の設立構想を明らかにした。去る4月12日、都内で講演した際に言及したもので、「新規就農者の雇用を前提に、年内にも埼玉県加須市に設立する」。埼玉の生産者団体(一次産業プロデュース業)である のりす㈱(埼玉県吉川市、互泰行代表)と連携した取組みで、「30 haから段階的に拡大し、3~4年を目処に暖簾分け、独立させる」構想だ。「加須市に聞いたところ反応良好、というか『是非やってくれ』との感触だった。どこの地方でもそうだが、空家・耕作放棄地問題が顕在化している。最初は加須市から始めるが、将来的には、10年度年後を目処に同じビジネスモデルを全国展開していきたい」と藤尾社長。
また同じ講演のなかで、神明グループが保有するCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)の一つ「あかふじファームファンド」の投資実績も明らかにしている。昨年までに、㈱アグリーンハート(青森県黒石市、佐藤拓郎代表)と㈲川口グリーンセンター(宮城県栗原市、白鳥正文代表)に投資しており、「もう1社、今年に入ってまだ調査中だが、私からはGOサインを出した。近々発表できると思う」(藤尾社長)としている。
さらに同じ講演のなかで、「TARO TOKYO ONIGIRI」2号店の出店も明らかにした。まん福ホールディングス㈱との合弁で昨年5月、東京・港区の虎ノ門に1号店を出店したもので、2号店「人形町店」は東京都中央区日本橋小網町16-14に「今春」出店予定。「すでに3号店も計画中で、年内には海外店舗も出店する。恐らくシンガポールか香港になると思う」(藤尾社長)とも。