◇ 新潟県、異常高温で こしいぶき早期刈取を呼びかけ

 新潟県は8月23日、「異常高温・高飽差緊急情報(第1号)」を発出した。「8月22日に異常高温と乾燥が県内で観測された」「8月24日にかけて異常高温が予測されている」ことから、「7月24日頃までに出穂したこしいぶきでは、胴割粒発生の危険性が高まっている」として、注意を呼びかけたもの。「籾の黄化割合を確認し、可能な限り速やかに収穫する」よう促している。
 胴割粒発生の目安の一つに、「日平均飽差」がある。「飽差」とは、「1立方mの空気中に、あと何gの水蒸気を含むことができるかを示す数値」のことで、具体的には「飽和水蒸気量(空気中に含むことができる水蒸気の最大量)と空気中の水蒸気飽和度の差」にあたる。こしいぶきの胴割粒発生の「日平均飽差」危険水準は1立方mあたり9gとされており、8月22日の異常高温の際、これを超える日平均飽差が県内で観測されている。
 もう一つの目安が、乾燥度合。「籾水分22%未満になると胴割粒が急増する」とされており、新潟県では「圃場ごとに籾水分を確認し、22%を下回る場合には、出穂期後積算気温900℃、籾黄化率75~80%を収穫開始の目安とする」よう求めている。